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電気自動車の充電設備の種類

電気自動車 この記事は約 9 分で読めます。 587 Views

電気自動車が普及しない要因の一つとして、充電施設の問題があります。実際、現時点において、充電スタンドはガソリンスタンドのようにあちこちに散在しているわけでもなく、いざという時にすぐに充電できないのです。航続可能距離が限られている電気自動車ではすぐに充電できる施設が身近にないことはとても不安なことです。

電気自動車の充電は大きく分けて3つあります。自宅で行う「普通充電器」、出かけ先で充電する「急速充電器」(充電スタンド)、そして予め満充電したバッテリーと交換する「バッテリー交換」です。これらの詳細については次節以降で説明することとします。

自宅周囲に充電スタンドがない田園地域に住んでいる場合、電気自動車の充電は主に自宅からとなります。車通勤の人であれば、夜帰宅してから電源コンセントを差し込み、明くる日の朝まで充電するというサイクルとなります。充電し忘れると、出かけることが出来ず、残り少ない電力量で電欠(ガス欠に相当)する可能性が高くなるのです。

それに、充電には時間がかかり、ガソリン車の給油のように手軽に出来ないのも事実です。時間に余裕のない時はとても充電など行えない状況にあります。電気自動車を保持することは、ある程度、ライフスタイルを変えなければならないこともあるのです。このように、悪いことばかり紹介しましたが、いいこともあります。それは、電気自動車に蓄えた電気は走行以外の目的で利用できるところにメリットがあります。災害などでライフラインが遮断された場合など有効利用できます。

普通充電器

電気自動車の充電はこれまで説明してきた通り、自宅の電源コンセントから充電可能です。家庭用コンセントには100Vと200Vがあります。ともに、車両と一般コンセントを専用の充電ケーブルを使って(普通充電用差し込み口に)接続するだけで充電開始され、満充電になれば自動的に充電停止します。まさに、家電製品を充電するのと同じ方式を採用しており、これを総称して「普通充電器」と呼ぶこともあります。

では、自宅用コンセントを使った場合、満充電するのにどれだけの時間がかかるかを見てみましょう。バッテリーの電力容量は三菱iMiEVの場合は16KWh、日産リーフの場合は24KWhを採用しています。100V(15A)電源の場合、電力(仕事率)は「100V×15A=1500W」となり、三菱iMiEVを満充電するのに要する時間は(16×1000)Wh/1500W=10.7時間、日産リーフであれば(24×1000)Wh/1500W=16.0時間となります。200V電源を使えば、電力は3000Wとなり、約半分の時間で充電可能ということですが、日本では200Vコンセントを備えているところは少ないと思われます。

ここで注意しなければならないことがあります。それは、大量の電気が消費されたことによってブレーカが落ちる可能性があるということです。ブレーカが落ちた場合、スイッチをもとに戻せば済む話であるが、深夜の充電中にはブレーカが落ちたことも気が付かず、またスイッチを入れなおすことも手間です。そこで、電気自動車購入ユーザには充電専用の200V電源を確保する動きがあります。こうすることにより、日常生活での不便は解消され、充電時間も半分で済むとされています。

急速充電器

電気自動車の充電方法として、外出先での充電があります。これは俗に、ガソリン車のガソリンスタンドのようなもので、充電スタンド(急速充電器)と呼ばれるものです。まだまだ、急速充電器の設置場所は少なく、限られた場所にしかないのが実状です。主に、コンビニ、ファミレス、スーパー、その他駐車場などに設置しようという動きがあります。

では、急速充電器ではどのように充電するのでしょうか? 急速充電器の場合も基本的に普通充電器の場合と同じです。急速充電器の充電ポートリッドを開いて車両と急速充電器を専用の充電ケーブルを使って(急速充電用差し込み口に)接続した後、充電開始ボタンを押下します。充電時間についてはバッテリー容量及び急速充電器の規格によって異なりますが、80%充電するのに、30分程度かかるとされている場合が多いのです。

急速充電器の電気仕様として定格電圧:400V、定格電流:100Aの場合、24KWhバッテリーの80%充電するためには、(24KWh×0.80)/(400V×100A)×60分=28.8分となります。それでもガソリン車の給油に少し時間がかかります。他の用事をしている間に充電完了した場合に、携帯電話を通して知らせてくれるサービスも出てきています。

急速充電の場合の安全面はどうなっているのでしょうか? 大量の電気を車両に送り込むわけでは感電などの危険性については十分配慮した設計になっていなければならないのです。充電中に、車両に差し込んでいる充電ケーブルが抜けないように設計されているのです。

無線式充電設備

電気自動車の充電方法として、普通充電・急速充電の他に、最近では「無線式充電設備」というのが登場してきた。文字通り、ケーブル接続なしで、無線で充電するものです。でも、コンセントにプラグを差し込まずしてどうして充電できるのだろうと思うでしょう。もっともです。その仕組みについて説明しましょう。

電気自動車側と、電源側のそれぞれ端子に、銅線を渦巻き状に巻いたコイルが設置されているのです。電源側のコイルに電流が流れることによって、磁力が生じることになります。その磁力が電気自動車のコイルに電流を流す働きをします。これにより、電気はリチウムイオンバッテリーに蓄積され、充電されることになるのです。ケーブル接続式の場合、感電しないような対策が施されていますが、無線式の場合は充電のための接続作業そのものを行う必要がなくなるので、感電はしない。また、磁気を使った健康器具も出ているぐらいであり、健康を害することはないのです。

無線で充電可能であれば、わざわざ充電スタンドに立ち寄らなくても走行中に充電できるのでは? と考える人もいるでしょう。しかし、車両と電源の距離が一定以上離れると磁力が届かないことから、それは難しいでしょう。(将来的にそのような施設が増え、磁力が途切れることがないようになれば走行中の充電も可能になるかもしれませんが。) だが、別の見方をすると、駐車場の床下にコイルを敷いておけば、その上に駐車するだけで充電することが可能になります。

バッテリー交換

電気自動車の充電は、一般的にガソリン車の給油と比べると時間がかかるとされています。急速充電器を使ったとしても15~30分程度と言われています。これを解消するための一つの方法として、バッテリーそのものを交換することが行われているのです。交換ステーションには予め満充電されたバッテリーが用意されており、それを取り換えることにより短時間で満充電状態にするものです。

具体的に、交換ステーションでのバッテリー交換はどういったものかを見てみることにしましょう。まず、交換ステーションの所定の位置まで電気自動車を移動して、チップカードをかざす。自動車を認識して、車体をレール上のバッテリー取り付け位置まで運ばれる。そして、車両に応じたバッテリーユニットがレール下から上り、古いバッテリーユニットと交換する仕組みになっています。バッテリー交換が完了すると、レールに乗った車体は交換ステーションの出口まで運ばれます。これらの動作は5分程度で完了するのです。

しかし、このバッテリー交換による充電は短時間で済むというメリットがある反面、懸念の声があるのです。というのは、高価なバッテリーを多数用意しなければならないことや、色んな種類のバッテリーユニットを備えなければならない点です。まずは、バッテリーユニットを標準化する必要があるが、かなりハードルが高いと言えます。というのは、電気自動車の場合、自動車メーカのみならず、ベンチャー企業やその他研究所などでも開発され、或いはガソリン車を電気自動車に改造したりしている場合もあります。

設置場所

これまで、充電施設の種類について記載してきましたが、その設置状況についてどのようなものか見てみることにしましょう。普通充電器の場合については自宅での充電ですので、問題ないと思われますが、03-02章で記載した通り、電気自動車用の200V電源を確保した方がよいでしょう。これについては、ある程度お金があれば、自分で整備可能です。

急速充電器の場合、その設置が遅れているのは事実です。やはり、交通量の多い都心部では充電スタンドの整備はされているのですが、田園地域ではほとんど充電スタンドというものはない状態です。田園地域では交通の便が悪く、一世帯当たりの自動車保有台数は多いのですが、充電スタンド整備は遅れています。コンビニ・ファミレス・スーパーマーケット・駐車場・カーディーラなどに設置されます。急速充電器は電気自動車を普及させるべき、最も重要なアイテムとされ、インフラ整備として力を入れているものです。外出先でもちょっとした待ち時間に充電できるようになれば、電気自動車の普及につながるとされるのが一般的な見方なのです。

バッテリー交換ステーションの場合、上記で説明した通り、ビジネスとしての難点があるため、全国的にも数が少ないのが現状です。この施設についてはテレビで見たことがありますが、実際のところ、どこに設置されているのかよく分かりません。が、神奈川県横浜市の山下公園付近に設置されているようですが、おそらく東京の都心部にもあるのではないかと思われます。

電欠

ガソリン車の「ガス欠」に相当する言葉として、電気自動車の場合、「電欠」と呼ばれています。電欠とは字のごとく、電気が欠乏することを指します。電気で動く電気自動車は当然ながら、走行できなくなるのです。それゆえに、電欠にならないように常時、電力量を把握し、電欠になる前に充電スタンド等で充電する必要があるのです。

ガソリン車では燃料が残り少なくなれば、その旨を知らせるランプが点灯します。電気自動車の場合でも同様に、電力量が少なくなれば、それを知らせるマーク(亀マーク:出力制限表示塔)を「走行可能表示」の脇に表示するのです。この亀マークを表示した状態ではモーターの出力を制限して、消費電力を最小限に抑える働きをするのです。つまり、運転手がアクセルペダルを踏み込んでも加速が制限されたり、空調ONとしていたのが停止することがあります。その後、さらに走り、バッテリー内の電力を全て使い果たした場合、走行可能表示が消えて、走行できなくなるのです。この時、シフトレバーはニュートラルの状態になるのです。

度々、電欠となるとそれだけバッテリーに負担をかけることになり、バッテリーの寿命を縮めることにもなります。道路の真ん中で電欠で立ち往生すると、他の車にも迷惑がかかり、交通事故を誘発する恐れがありますので、電欠にならぬように、メータ類などを注意/確認する必要があります。万が一、電欠の危険性を察知した場合、安全な場所へ停止し、JAF等の救援を待つようにしてください。

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